吾輩は猫ではない。オジサンである(笑)。
昔々あるところに、深い悩みを抱えた男がいた。
赤ちゃんから死にかけの老人まで、全世代から、面識もないのにも関わらず、全人類から話しかけられてしまうのだ。
彼にとてつもない人望があるからという理由で、話しかけられるわけではない。
かといって全世代から、全人類から、なめられているからという理由でもない。
彼のたたずまいから醸し出される雰囲気が、どうやらそのようにさせているらしい。
話しかけやすすぎる雰囲気を漂わせているので、話しかけるハードルがゼロなのだ。
とにかく外出でもしようものなら、情け容赦なく万民が質問してきたり、話しかけてくるのだ。
大人氣で、人氣者でいいじゃないかって⁉
とんでもない。
彼は大変な人間嫌いなのだ。
人と関わると、ろくなことがないという信念をもっているのだ。
できる限り、人と関わることを避けたいと願っているのだ。
それなのに、全ての人間が話しかけてくるので彼は運命を呪った。
これは悲劇であり、且つ、喜劇ではないか!
話しかけるなオーラの出し方が分からない!
たすけてくれ~‼